0.はじめに
初めまして、こんにちは。
MTGの記事ではお初だと思います、ふゆいと申します。
普段はポケットモンスターのランクマッチを主に嗜んでおり、本ブログでもそちらをメインとした記事を投稿しておりました。しかしながら、今年に入ってはMTGを主だった趣味としてプレイしています。
ブログを分けるのも考えましたが、面倒くさいのでこちらでの更新をさせていただきました。
主に赤系アグロを使用していて、今回紹介させていただく「アタルカレッド」を最近は愛用しています。果敢クリーチャー並べて火力バンバン撃っている時が一番生を実感しますね。
エルドレインの森が出てから何種類かリストを変えて試していますが、直近で使っていて感触のいいものを紹介させていただこうと思います。「このリスト楽しそうだな」くらいに思ってもらえれば幸いです。
戦績としては月イチで晴れる屋のデッキリストに載せられているくらい。最低限の信頼はあるかな、程度でご覧ください。
1.アタルカレッドとは
赤の低コストクリーチャーを主軸としたアグロデッキに、「アタルカの命令」を初めとした補助火力を加えた超高速デッキです。
テキスト全部が殺意に溢れている
「僧院の速槍」や「損魂魔導士」といった果敢クリーチャーを主軸としたものや、「ナクタムンの侍臣、サムト」をエースに添えた継戦を視野に添えたリストなど多岐に渡るデッキですが、基本的な戦術としては「クリーチャーを横に並べてアタルカの命令でバフをかけ殴り倒す」です。
パイオニアに存在するデッキの中でもキルターンは最上位に位置します。代償として息切れが激しく、除去系のデッキに滅法弱いという弱点も。可愛いですね。
超・前のめりに相手のライフを削り切ることに命を懸けたスーパーピーキーデッキ。それが「アタルカレッド」です。
2.サンプルリスト・相性
■メインボード(60枚)
・土地(20枚)
4《銅線の地溝》
4《カープルーザンの森》
4《踏み鳴らされる地》
2《岩山被りの小道》
2《バグベアの居住地》
1《ラムナプの遺跡》
1《反逆のるつぼ、霜剣山》
1《山》
1《耐え抜くもの、母聖樹》
・クリーチャー(24枚)
4《僧院の速槍》
4《損魂魔導士》
2《軍勢の忠節者》
4《炎樹族の使者》
4《探索するドルイド》
4《無謀な奇襲隊》
2《砕骨の巨人》
・スペル(16枚)
4《熊野と渇苛山の対峙》
4《火遊び》
2《巨怪の怒り》
4《アタルカの命令》
2《魔女跡追いの激情》
■サイドボード(15枚)
3《引き裂く流弾》
2《炉の小悪魔》
3《燃えがら蔦》
2《グルールの魔除け》
2《カーリ・ゼヴの巧技》
2《運命の神、クロ―ティス》
2《魔女跡追いの激情》
最新で使っているリストは上記です。
パイオニアで現在メタゲームにいるデッキとの相性表は簡単に記載すると下記。(個人的な体感ベースも含むので、有識者的には「違うやろ」という場所があると思います)
【有利】
青白コントロール
青黒コントロール
ロータスコンボ
無駄省き
【五分】
イゼットフェニックス
異形化
白日オムナス
パルヘリオン
ボロスヒロイック
ボロス召集
【不利】
ラクドスミッドレンジ
緑信心
グルール機体
人間
ネオフォーム
独創力
びっくりするくらい環境トップに弱くて笑いますね。自分で書いていて乾いた笑いがこぼれました。
ですが、最大敵のラクドスミッドレンジがエルドレイン以降減っており、比較的戦える相手がメタ上に増えているのが追い風となってきました。強化パーツも何個か貰えているので、正直全然やれます。
どんな相手も追いつけないくらいスピード出せば勝てるのです。風になりましょう。
3.カード紹介
各マナ帯に採用しているカードを簡単に紹介していきます。
土地
4《銅線の地溝》
4《踏み鳴らされる地》
4《カープルーザンの森》
→赤と緑が出る土地です。このデッキではソフトタッチレベルでしか緑を使用しませんが、探索するドルイドとアタルカの命令が撃てないとめちゃくちゃキツいのでフル投入しています。
2《岩山被りの小道》
→赤緑の両面土地です。基本は赤で置きますが、緑が出ないときの緊急措置として採用しています。
2《バグベアの居住地》
→最強の赤ミシュラランドです。除去で息切れしやすいこのデッキにおいて、全除去の返しで打点を確保できるバグベアは超必須カード。なお、後半のタップインが致命傷すぎるので2枚採用としています。
ゴブリンを産み落とすのがマジで偉い
1《ラムナプの遺跡》
→顔面に2点飛ばす火力土地です。後半の最後の一押しに使ったりできる便利枠。
1《反逆のるつぼ、霜剣山》
→マナフラ受けにもなる魂力土地。横並びできるカードでアタルカの命令との相性が抜群です。
1《山》
→土地破壊をタダでさせないために基本土地枠です。
1《耐え抜くもの、母聖樹》
→新規投入したディッチャ兼土地枠。晴れる屋のデッキリスト眺めているときにサイドに入れている人がいたので、「メインからエシカ壊したいな」で採用。寓話割ったりエシカ割ったり、独創力の種割ったり使い勝手良くて好感触。値段だけやばい。
実質スペル枠
クリーチャー
1マナ
4《僧院の速槍》
→スタンダードでもお馴染み最強の1マナ速攻クリーチャー。果敢能力持ちの1/2とかいう書いてあること全部が強いお姉さん。アタルカレッドの根幹である「最速で相手の顔面を殴り切る」を体現した一枚。
凛々しい
4《損魂魔導士》
→果敢クリーチャーその2。アタルカレッドでの採用は比較的珍しいカードです。本リストは従来のアタルカレッドに比べて「果敢アグロ」に寄せた形を取っているため、速攻クリーチャーである《フェニックスの雛》の枠を損魂に変えています。
果敢で打点を稼いでくれることも偉いのですが、「相手に-1/-1カウンターを乗せる」能力が極めて強力。このデッキの天敵である高スタッツクリーチャーを機能停止にして殴り飛ばすために必須級のクリーチャーです。
火力呪文との相性が抜群
2《軍勢の忠節者》
→トークン絶対殺すゴブリン。軽率なチャンプブロックを許しません。パルヘリオンやエシカの出すトークンを完全無視して顔面を殴れる大隊効果が超強力です。
毎回効果を確認される
2マナ
4《炎樹族の使者》
→実質マナクリ。本デッキは別名「奇襲隊レッド」と言われていて、後述の《無謀な奇襲隊》を最高率で使うために必須のクリーチャーです。赤緑マナを出すETB効果が強力で、奇襲隊に限らず《燃えがら蔦》や《運命の神、クロ―ティス》、《アタルカの命令》といった緑マナを必要とする呪文の潤滑油になってくれます。
縁の下の力持ち
4《探索するドルイド》
→「エルドレインの森」で追加された超強力クリーチャー。出来事能力で2枚のリソースを確保しつつ、本人もスペル連打で成長していきます。イゼフェニほどではないものの低コスト呪文を大量に採用した本デッキでの相性は抜群。息切れしやすいという弱点を無理なく補える、今まで喉から手が出るほど欲しかった一枚。このカードのおかげで継戦能力が格段に上がり、戦術プランを増やすことができるようになりました。
ただ、出来事クリーチャーである関係上使い方が非常に難しいです。満遍なく使おうとすると必然的に速度が落ちてしまうため、露骨にプレイングが必要となるカード。
3マナ
4《無謀な奇襲隊》
→このデッキを定義付ける一枚。事前に呪文を唱えていれば2マナで唱えることができ、全体のパワーを強化します。こいつを如何に効率よく使うかでアタルカレッドの速度は変わるといっても過言ではない。素で唱えるとびっくりするくらい弱いので、前述の《炎樹族の使者》や低コスト呪文を交えて使っていきましょう。
マジで無謀さが全面に出たイラストで好き
2《砕骨の巨人》
→「エルドレインの王権」最強の出来事クリーチャー。《ショック》を撃ちつつ4/3実質護法ライフ2とかいうイカれたスタッツで盤面を制圧します。
速度を求めるアタルカレッドにとってはディスシナジーにも見えますが、本リストは果敢レッドでもあるためクロックと火力両方が強い本カードを採用した。除去コンとファッティに滅法弱いこのデッキにとって、《砕骨の巨人》の安心感は群を抜いています。
何度見ても壊れカード
スペル
1マナ
4《熊野と渇苛山の対峙》
→最強カード。1ターン目に置けばスタッツ強化やらクリーチャー配置やら、アグロにとって必要な序盤ムーブを一人で埋めてくれます。裏面の追放効果も地味に偉く、緑単のトロールやラクサクの不運な目撃者を無効化してくれる。アグロには無くてはならない存在です。
ガチで強い
4《火遊び》
→弱い稲妻。Any target 2点の中で一番マシなので使われている。どこにでも撃てるのはなんだかんだ便利なのと、本デッキの軸である果敢能力を誘発させるのに一役買っています。損魂魔導士が場にいれば安心感が爆上がり。
占術がたまに染み渡る時がある
2《巨怪の怒り》
→エルドレインの森で新たに追加されたバフ呪文。今までは《無鉄砲》や《ゴーア族の暴行者》が入っていた枠ですが、使い勝手とマナ効率が段違いの強さ。1マナで+3/+1という実質稲妻とも言える強化度合いで、果敢クリーチャーとの相性も素晴らしく良い。序盤の攻めやコンバットトリック、〆の一押しなどなんでもできる万能呪文として採用しました。
果敢クリーチャーに付けたら5/4になるらしい
2マナ
4《アタルカの命令》
→このデッキを定義づける最強の強化呪文。プレイヤー3点+自軍に+1/+1修正を与える、アグロデッキに欲しい要素をすべて兼ね備えたフィニッシュスペル。2マナで7点分の動きをすることも多く、アタルカレッドの速度を実現するために無くてはならない一枚。インクの染みと思われる回復不可と土地追加も地味に重宝します。
とにかくこいつが強い
4マナ
2《魔女跡追いの激情》
→エルドレインの森で追加された除去呪文。そのままだと4マナ5点という相応の性能ですが、なんとこいつ「攻撃クリーチャーの数だけ①減る」とかいうアグロ垂涎のテキストが記載されています。これによって殴りながら《黙示録、シェオルドレッド》を除去することが可能になりました。実質確定除去のように使える便利な一枚であるため、メインから無理なく投入できるのが素晴らしい。
攻撃クリーチャーは相手でもいいので汎用性が高い
サイドボード(15枚)
3《引き裂く流弾》
→対白系クリーチャー特攻呪文。パルヘリオンを意識していますが、TCだとパルヘリオンや人間が少ないため青白コントロール意識の3枚採用。《厳しい試験官》を落とすためにサイドインします。
脂牙絶対落とすマン
2《炉の小悪魔》
→マナクリとサリアをクロック確保しながら焼く。盤面確保に一役買ってくれるいぶし銀。
自分もダメージを受けるのは玉に瑕
3《燃えがら蔦》
→イゼットフェニックス決戦兵器。これを置けるかどうかで勝負が決まるといっても過言ではありません。四枚採用してもいいですが、後述の魔除けを取りたいために最近は三枚。
地味にラクドスミッドレンジとかにも入れる
2《グルールの魔除け》
→赤緑の《精霊の挑戦》枠。ブロッカーを立てられると止まってしまうデッキの弱点を補助します。グルール機体や緑単にもサイドインし、相手のブロックを搔い潜ってリーサルを出しに行きます。地味に飛行全体3点がスピリットに刺さる。あと毎回テキスト確認されるのが可愛い。
フレーバーテキスト選手権第一位
2《カーリ・ゼヴの巧技》
→ファッティパクッて殴る枠。アトラクサ入りデッキへの回答。これを投げつける前に相手のフィニッシャーを交えてリーサルを出せるか計算することが大事。
ドヤ顔で撃ちたくなるスペルNo.1
1《運命の神、クロ―ティス》
→個人的最お気に入りカード。墓地対策をしつつドレインしていくエンチャント・クリーチャー。アグロにも強い上、とにかくラクドス系にめっぽう強い。破壊不能で場を支配し、ダメージレースを仕掛けていく。定着すればだいたいフィニッシュまで持っていけるので、一番信用しています。
顕現することはほぼない
2《魔女跡追いの激情》
→前述と同じ。
4.サイドボーディング
メタゲーム上に存在する主なデッキに対してのサイドボーディングです。あくまで参考程度に見てもらえると助かります。
※要望があれば追加します。
■ラクドスミッドレンジ
IN
2《魔女跡追いの激情》
2《カーリ・ゼヴの巧技》
1《運命の神、クロ―ティス》
2《グルールの魔除け》
(3《燃えがら蔦》)※後手のみ
OUT
2《巨怪の怒り》
2(後手4)《アタルカの命令》
2《軍勢の忠節者》
1(後手2)《火遊び》
→シェオルに当たる激情を増やし、ブロッカーを立てつつクロ―ティスで削り切る方針。序盤展開の後にシェオルや墓地の侵入者を透かすために《グルールの魔除け》を投入。後手の場合は相手の除去スペルに制約を課せる《燃えがら蔦》を入れて対抗。ターゲットが除去されて腐ってしまう巨怪を優先的に抜き、残りは1-1交換になりがちな火力を減量。
死ぬほどきついマッチアップの為勝てたら御の字レベル(トップメタなのに)
■緑単信心
IN
2《カーリ・ゼヴの巧技》
2《炉の小悪魔》
1《運命の神、クローティス》
2《グルールの魔除け》
2《魔女跡追いの激情》
1《燃えがら蔦》
OUT
2《軍勢の忠節者》
4(後手2)《炎樹族の使者》
4《無謀な奇襲隊》
(2《砕骨の巨人》)※後手
→地味キツマッチアップその1。基本的にファッティに対して奇襲隊パッケージが通用しないため、果敢要素とクロ―ティスで攻めていく。盤面取りつつ魔除けで透かしたり巧技でフィニッシュできれば気持ちがいい。序盤から果敢生物を並べて攻めていければさらに良い。
■ロータス青白
IN
3《引き裂く流弾》
1《運命の神、クロ―ティス》
OUT
2《魔女跡追いの激情》
2《巨怪の怒り》
→有利マッチ。ただ、相手に《厳しい試験官》を配置されると有利不利が入れ替わるので、最優先で除去したい。相手のマナが立っていると使いにくい《巨怪の怒り》と盤面並んでいないと腐りやすい《魔女跡追いの激情》をサイドアウト。
■イゼットフェニックス
IN
3《燃えがら蔦》
3《引き裂く流弾》
1《運命の神、クロ―ティス》
OUT
2《巨怪の怒り》
1《アタルカの命令》
4《無謀な奇襲隊》
→どれだけ早く《燃えがら蔦》を置けるかゲーミング。《帳簿裂き》に対して奇襲隊パッケージが機能しづらいため、バーン要素で攻めていく。
■グルール機体
IN
2《炉の小悪魔》
3《燃えがら蔦》
2《グルールの魔除け》
2《カーリ・ゼヴの巧技》
1《運命の神、クロ―ティス》
2《魔女跡追いの激情》
OUT
4《熊野と渇苛山の対峙》
4《無謀な奇襲隊》
4(後手2)《炎樹族の使者》
(2《砕骨の巨人》)※後手
→めちゃくちゃキツいマッチアップ。《砕骨の巨人》や《恋煩いの野獣》を前にアグロでは対抗できないため、サイド後はデッキ構造をバーンに変更し立ち回る。気合で盤面を焼いてブロッカーで止めつつ、隙を見て魔除けやクロ―ティス、巧技で決めていくのは緑単信心相手の動きと同様。
5.終わりに
ここまでご覧いただきありがとうございます。使用者が少なく、デッキガイドがマジで皆無なので同志を《焙り焼き》する意味合いも込めて今回筆を取らせていただきました。環境的にはそんなに強いものではなく、トップメタにも弱いとかいう「好きな人が魂込めるデッキ」ではありますが、非常に楽しいアーキタイプですので興味がありましたら是非使っていただけると嬉しいです。
キミも今日からグルールギルドの一員だ。
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